不動産投資は非常に大きなお金が動く投資です。興味がある方でも、実際に始めるとなるとなかなか踏ん切りがつかない人も多いのではないでしょうか?
また、不動産投資を始めようと思っていると、「不動産投資はやめたほうがいいよ」と知人や家族に言われてしまったり、色々調べていく中で、「不動産投資の失敗例」などをウェブサイトで目にしてしまい、怖くなってしまうこともあるかと思います。
そこで、この記事では「不動産投資はやめたほうがいい」という世間でよく聞く声が本当なのかというのを検証していきたいと思います。
「不動産投資はやめたほうがいい」は本当か?
不動産投資を始めるにあたって、周囲の人の意見を聞いたり、投資における様々なリスクについて考える機会があるかもしれません。
これらを踏まえて、総合的にどう判断すべきなのか?最終的な判断は、自分自身で行うものになりますが、客観的にどのように考えるべきかという視点でまとめました。
周囲の意見をどう捉えるべき?
どんな投資にも言えることなのですが、その中身をよく知りもしないでやるべきかどうかなど他人からみると判断できません。
それなのに、「やったほうがいい」「やめたほうがいい」というようなことを言ってくる周囲の素人の意見は、あまり参考にしない方が良いです。
上記のような意見は、あなたのことを心配してくれていたり、興味本位で勧めているだけなので、相手と自分との関係性をよく理解して、感情を汲み取ってあげるくらいはしても良いでしょう。
不動産投資のリスクは大きい?
不動産投資を始め、投資の世界に絶対はありません。投資にはリスクがつきものであるため、絶対に成功する投資も失敗する投資も世の中には存在しないのです。
不動産投資のリスクに関して言及するならば、他の投資と比較してリスクが小さいということは言えるでしょう。なぜリスクが小さいかという理由は、この後の説明で明らかとなります。
気になる答えは?
さて、そろそろ話を本題に戻しましょう。
不動産投資はやめたほうがいいのか?
その答えは、人によってはYESであり、人によってはNOという答えになります。
それはなぜか?どんな人が不動産投資に向いていて、どんな人はやめたほうが良いのか?
ここからは、それらの疑問について解説していきたいと思います。
こんな人は不動産投資をやめたほうがいい!
では、不動産投資をやめておいたほうがいい人とはどのような人なのでしょうか?
それは、ズバリ「富を急ぐ人」です。
いったいどういうことでしょうか?
不動産投資は年金のようなもの
不動産投資の特性について、少しだけ詳しく見ていきましょう。
先述したように、不動産投資では投資物件を売買する際に非常に大きなお金が動くことになりますが、一度購入してしまうとお金の流れは非常に緩やかになります。
具体例を用いて説明すると、下記のようになります。
- 購入時に1000万円の物件の購入費用を支払う(実際はローンを組んで5万円/月の出費)
- 手元に入ってくる家賃収入が5万円/月
- 物件自体の価値は横ばい(築15年以上の中古マンションを想定)
つまり、ローンを返済するまでに200ヶ月(約17年)かかりますが、支払いするローンは家賃収入から支払いすれば良いので自分のお財布からの出費はなしということになります。200ヶ月後以降には家賃収入分の5万円/月が丸々儲けとなります。
さらに、ローン返済後には物件が手に入るのです。仮に、数年後に売り抜けしてしまったとしても売却費用を考えると数百万円の利益を出すことができます。
物件自体の価値が、ほぼ横ばいで推移すると仮定すれば、この仕組みが何かに似ていると思いませんか?
そう、「年金」です。
年金と少しだけ違うところは、積み立てたお金が60歳や65歳を迎えなくても、購入したその月から毎月戻ってくるようになるところですが、要は若いうちからお金が返ってくる年金のようなものだと思えば簡単に理解できるかと思います。
すごくわかりやすくいうと物件を購入して20年や30年経てば、購入費用を全て家賃収入でまかなった上で不動産という資産が手に入ることになります。
ここの説明では、単純な説明にするために空室リスクや修繕にかかるコスト、ローンの金利などは考慮していません。
ここまで読んでいただければ、もうおわかりかと思いますが、不動産投資とは他の投資とは違って長い目で見て得をしようという投資となります。
よって、不動産投資は数ヶ月や1年などの短期的なスパンで儲けを出したい!と考える人には不向きな投資と言えるのです。
不動産投資が向いているのはこんな人!
ここまでにしてきた説明で、すでにわかっている方も多いと思いますが、不動産投資に向いている人は下記のような人ということになります。
- お金を増やすために投資をしたい
- 投資によって大きな損をするリスクは負いたくない
- 10年や20年と言った長いスパンで利益を出せれば良い
つまり、安定志向かつ長い目で見て利益を出すことができれば良いと考える人が、不動産投資に向いている人と言えます。
少子高齢化が進み、GDPが先細りしていく日本では、これまで国民の老後を支えてきた年金も、今後は満足にもらえなくなる未来が容易に想像できます。
そんな中で、今のうちから将来の不安を少しでも払拭しておきたいという方は不動産投資を選択肢の一つとして考えてみるのも悪くないでしょう。
不動産投資で失敗したくない人が押さえておくべき2つのポイント
これまでの内容を読んでいただいたうえで、不動産投資をやって見たいという方は、失敗しにくい不動産投資をするために下記の2つのポイントを押さえておいてください。
表面利回りにとらわれない
不動産投資物件を探す際に、「表面利回り〇%」というような表現を見たことある方も多いのではないでしょうか?
利回りとは、実際に投資したお金をどれくらい効率的に回収できているかを表す数字です。不動産投資では、利回りと一口にいっても下記のように2種類あります。
- 表面利回り:(1年分の家賃収入)÷(物件の購入金額)
- 実質利回り:{(1年分の家賃収入)-(1年間のランニングコスト)}÷(物件の購入金額)
上記の計算式を見てもピンとこない方にわかりやすく一言で説明すると、ランニングコストを含めて考えるかどうかです。表面利回りは収入を家賃収入すべてと考えているのに対し、実質利回りは、収入を家賃収入ーランニングコストで考えています。
では、どちらを参考にすべきでしょうか?
実際の賃貸経営における収入の実態はどうかを考えてみると即答できるかと思います。そう、実質利回りをもとに考えるべきです。
正直、表面利回りは不動産会社が投資物件をよく見せるために公表している数字でしかないのです。投資物件の購入を検討する際には、必ず実質利回りを確認するようにしましょう。
利回りについては、下記の記事でも詳細に説明しているので参考にしてみてください。
【表面利回りvs実質利回り】不動産投資でどっちを気にすべき?
投資物件に自分が住みたいと思えるか
もう一つ、非常に大事なポイントが購入する投資物件に自分が実際に入居したいと思えるかということです。
不動産投資における代表的なリスクの一つは、空室リスクです。投資する物件に入居者がいないと収入はありません。自分が住みたいと思えない物件は、他人から見ても住みたいと思えない物件である可能性が高いでしょう。
住みたいと思えない理由は、物件が駅から遠かったり、狭かったり、オートロックがなかったりなど様々でしょう。これこそが、入居者が入らない理由となるのです。
意外と簡単なポイントのように思えるかもしれませんが、これはかなり大切なことなので、ぜひ不動産投資をする際には覚えておいてください。
まとめ
ここまで不動産投資をやめたほうがいい人、不動産投資に向いている人について解説してきました。
不動産投資は長い目で見て初めて利益が出るものなので、将来の安定のためにゆっくりでも良いから少しでも資産を増やしていきたいという人に向いている投資です。
短期的に収益を上げたい人は、ギャンブル要素の強い投資に運任せでお金を投じるのが最も手早い方法となりますが、個人的にはあまり推奨できません。
不動産投資は、不動産という資産も手元に残り、大きなリクスもヘッジできるため、幅広い人にとって最適な投資の一つであるといえるでしょう。
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